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ピサの聖ライネリオ証聖者                         記念日6月 17日


 ライネリオは、若い時イタリアのピサで放埒な生活を送っていたが、ある日伯母が紹介した聖ヴィト修道院の修道士に会ったときから、すっかり回心して今までの生活を改め、両親が心配するほどの変わり方であった。まもなく、イエズスが地上の生活を送られた聖地への巡礼を望んでライネリオは出発した。巡礼の途中で夢を見たが、それは自分の財布が焼けつくように燃えるコールタールでいっぱいになっていて、それを消すことができたのは水だけであったという夢であった。この夢で教えられたことは、肉体的な欲望を消すことのできるものは酒ではなく、ただ水だけであるということであった。その時からライネリオは水だけを飲み、食事は日曜日と木曜日に限って食べることにした。そして、裸足で歩き回った。ピサに帰った時、修道院に入って謙遜な生活を送ることを望んだが、彼は決して正式の修道者にはならず、司祭として叙階もされなかった。

 1160年、聖ヴィト修道院でライネリオは帰天し、ピサの守護の聖人となった。彼が亡くなってから20年後、建築家でまた彫刻家のボナノ・ピザノがピサのカテドラルの美しい入り口を造り、24のパネルにキリストの生涯から選んだ場面の画をつけて、それをサン・ラニエリの戸口と呼んだ。